うまい話には、裏がある。その3

(前回の記事の続きです。)

その後すぐ、いとこが母に電話をかけてくれました。

いとこは、訪問してきた業者の経緯、
話のやりとりを母から聞いて、
母に、自分の会社の協力会社(K瓦工業所さん)に相見積りをするようにと伝えてくれました。

訪問業者は、
明日の土曜日もこちらの方面に来る予定があるので、
すぐにでも保険の請求書類を準備して、
また明日も来るようなことを言っていたようです。

しかし、いとこの助言を聞き入れた母は、
「相見積りをしたいので、
おたくに依頼するかどうかは、
その見積りをもらってから返事します。

娘にも聞かないといけないので、
明日はまだ返事できません。
こちらから電話しますので、
それまでは、保険の書類の準備も何もしないでください。」
と訪問業者に伝えたとのことでした。

いとこは、母との電話を切るとすぐに、
協力会社のK瓦工業所さんに話を通してくれ、
そしてK瓦工業所さんから母にお電話をいただきました。

ちなみにいとこは、うちに来た訪問業者の名前を聞いたことはなく、
同業者の名簿?を調べても見当たらないようでした。

私もネットで調べてみましたが、
会社概要や事業内容等の実体がよくわかりませんでした。


さて、次の日の土曜日。
さっそくK瓦工業所さんが現場を見に来られました。

「瓦屋根診断技士」の技術者にちゃんとと見ていただき、
修理内容や費用の説明を受けて、
安心して今後の修理をお願いすることになりました。

しかも、割れているところにプレートを入れて、
雨漏りの応急処置もしてくれたそうです。

K瓦工業所さんの説明では、
保険のことについては、
適用されるかどうかはわからないので、
屋根の写真と見積書を送るので、
まずは自分で窓口に行って確認してほしいとのことだったようです。

母は、棟の漆喰は問題ないと言われたことや、
保険が適用されなかった場合の修理の説明など、
前日の業者との違いに驚きながら、
またも「よか人やったー!」と連呼していました。


さて、そうなってくると、
次は金曜日に来た訪問業者にお断りの電話をしなくてはいけません。


母には、ちゃんと自分で断りの連絡を入れてもらおうと思い、
私がシナリオを作ってみました。

しかし母は、それを読んで練習しながら、
「何か言われるんじゃないか?」
「お金を請求されるんじゃないか?」
(↑写真代とか?見積書作成とか?)
と、こんな時に限って妄想炸裂。。

ドキドキしてしまうみたいで、
結局仕方なく私が連絡しました。

電話の際には、私は「娘」とも、
もちろん「司法書士」とも名乗らずに、
他の業者さんに見てもらい、
そちらに依頼することにした旨を伝えました。

すると訪問業者は、
「じゃあ、保険も、もういいんですか?」
と、なぜか保険に食い下がってきましたので、
「それも結構です。」
と伝えました。


これで、ようやくひと騒動が終わりました。


あとでじっくり父母から聞いた話です。
なぜ訪問業者をうちに入れたのかについては、
ご近所さんの名前を出されたことと、
「1,000円」で雨どいの掃除をしてくれると言うので、
それならしてもらおうと思ったということでした。

そうしたところ、
雨どいの掃除だけのつもりだったのが、
屋根の写真を見せられ、
修理しないと危ないと言われ、
どんどん不安になり、
保険も申請してくれるのなら、
修理をお願いしようと思ったのだそうです。

さらには、まだ契約もしていないのに、
訪問業者からは、
「保険の申請をして、保険金が入って、
『工事はしません、別のところでします。』
というのであれば、
違約金として保険金の35%をいただきます。」

とも言われたそうです。

実は、父は、
訪問業者から見せられた写真は、
わざと漆喰が剥がれているように撮ったのでは…?
と疑っていたのだそうです。


一方の、訪問業者を信じ切っていた母は、
国民生活センターのサイト(下記リンク)や、
「住宅修理」「保険金」で検索したサイトを見て、
うちに来る「いい人」がどんな人なのかを勉強したようでした。


私は、まさか自分の親が、
こんな話に巻き込まれるとは思っていませんでした。
でも最近は、こういう「保険金が使える」
と勧誘する住宅修理関係のトラブルが増えているようです。

たとえどんな訪問業者が来ても、
まずは自分ひとりで判断しないようにしましょう。
そしてご家族や友人、ご近所さん、
周囲のみんなでサポートし合いながら、
未然に防ぐようにしましょう。

今回の教訓です。

  1. 基本、知らない人を家の中に入れてはいてけません!
  2. 「無料」「タダ」「1,000円」「保険が使える」、
    そんなうまい話には、必ず裏があります。
    絶対にその話に乗ってはいけません!
  3. 飛び込みの営業、訪問販売は、
    不安をあおったり、
    弱みにつけ込むことを言ってきます。

    そしてすぐに契約させようと、
    判断する時間、余裕を与えようとしません。

    もしその時は断れないとしても、
    相見積り(*)すると伝えたり、
    誰かに相談すると伝える等して、
    とにかくその日、その場で契約しないようにしましょう。

    それからすぐに周囲に相談しましょう。
    その際は、消費者センターの相談窓口でも、
    司法書士会の電話相談でも、
    なんでも利用してください。
  4. 知らない人がいきなり来て、
    家周りの何かをしてくれるというのは、
    決して「いい人」ではありません!

    営業や販売でおうちに来る人は、
    いい人のふり、偽装いい人、仮面いい人です。
  5. 断るのが申し訳ないとか、
    そんなことは絶対にありません!
    断るのが苦痛で眠れないのは、
    せいぜい1,2日くらいのもんです。

    契約してしまい、
    お金を払ってからでは遅いのです。
    その方が、もっと眠れない日々になります。

    何と言っていいのか分からない、
    反対に何を言われるか怖いと思うかもしれません。

    でも、そんなときは、
    誰か知り合いにそばにいてもらったりすれば、
    心強いでしょう。

    断ることは、その後の自分自身を守ります。
*用語解説(広辞苑より引用)

「相見積り」(あいみつもり)・・・
注文を出す前に金額などを比較検討するために、
複数の業者から提示させる、それぞれの見積り。

国民生活センター 平成30年9月6日 情報提供資料

「保険金を使って住宅を修理しませんか」がきっかけでトラブルに!
‐高齢者からの相談が増加しています‐

相談窓口

<消費者ホットライン>(全国統一番号)

局番なし118(いやや)
消費者ホットラインは、
「誰もがアクセスしやすい相談窓口」
として開設されています。
地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや、消費生活相談窓口を案内します。

<福岡県司法書士会 総合相談センター>

0570-783-544(平日18時~20時 無料電話相談)



・・・もうつづきません。 -完-