在留資格・帰化
外国人は、日本に上陸するときに決定される在留資格と在留期間の範囲内で活動することができます。
その在留資格を変更して活動したいときや、在留資格はそのままで許可された在留期間を超えて在留したいとき、資格外の活動としてアルバイトをしたいときなどは、入管の許可を得る必要があります。
また、住所が変わったとき、仕事が変わったとき、日本人の配偶者と離婚、死別したときには、届出が必要となります。
Q&A
外国人が日本に出発前に、海外にある日本の大使館や領事館で取得するもので、入国を許可する旨の旅券(パスポート)の裏書のことをいいます。
外国人の持っている旅券が有効であることを「確認」し、与える査証に記す条件の下において日本への入国及び在留に支障がないという「推薦」の意味があります。
短期滞在の場合は、査証を相互免除としている国も多いです。
査証免除協定に伴う短期査証免除措置国は2022年4月現在68か国です。
◆ポイント
- 査証を所持していることは、あくまでも入管法上の上陸のための要件の一つであり、入国を保証するものではありませんので、上陸のための条件を満たしていない場合は、査証があっても上陸は許可されません。
- 査証は在外公館でしか取得することはできず、日本に到着した後に国内で取得しようとしてもできません。
- 申請が不許可になった場合は、原則としてその後6か月間は、同一目的での査証発給申請は受付られません。
日本に入国の際に、外国人の入国・在留の目的に応じて入国審査官から与えられる資格のことで、「在留資格」には、就労が認められる在留資格と、身分・地位に基づく在留資格など、38種類の資格があります。
在留資格をもって中長期間在留する外国人を対象に、上陸許可や、在留資格の変更許可、在留期間の更新許可などの在留に係る許可に伴って出入国在留管理庁長官が交付します。
新千歳空港、成田空港、羽田空港、中部空港、関西空港、広島空港又は福岡空港から入国した方に対しては、同空港において即日交付されますが、その他の空港、海港については、居住地の届出を行った後に郵送により交付されます(先に市区町村の役所に居住地を届け、当該居住地に入管から送付されます)。
在留資格及び在留期間をもって適法に在留する者であることを証明する「証明書」としての性格を有します。
在留カードに記載または表示されているのは次のとおりです。
- 氏名、生年月日、性別、国籍・地域
- 住居地(住所地を変更した場合は、裏面に変更後の新しい住所地が記載されます。)
- 在留資格、在留期間及び在留期間の満了日
- 許可の種類及び許可年月日
- 在留カードの番号、交付年月日及び有効期間の満了日
- 就労制限の有無
- 資格外活動の許可を受けているときはその旨
- 顔写真
- 長官の職名及び官印
- 在留資格変更許可申請又は在留期間更新許可申請があったときはその旨(裏面)
- 資格外活動許可の概要(裏面)
※ 在留カードは常に携帯する義務があります。
- 在留カードには通称名は記載されません
- 在留カードの有効期間の満了日が16歳の誕生日までとなっているカードには、顔写真は表示されません。
- 在留カードを携帯しなかった場合は、20万円以下の罰金に処せられます。
日本の公道を運転するための免許証は、以下の4種類があります。
- 公安委員会による運転免許証
- ジュネーブ条約(1949)に基づく国際運転免許証
- 道路交通法で定められる外国運転免許証
- 日米地位協定に基づく運転免許証
1.公安委員会による運転免許証(日本の運転免許証)について
- 日本における通常の運転免許試験を受けて、日本の運転免許を取得する。
- 外国において取得している運転免許を切り替える(外免切替)。
※外免切替について
申請にもとづいて、運転について必要な知識等または運転に関する技能を確認し、運転することに支障がないと認められた場合には、免許試験の一部を免除して、その免許で運転することができる日本の運転免許を取得することができます。
◆要件
- 有効な外国の運転免許証を所持していること。
- 外国免許証取得後、取得国での滞在が通算して3ヶ月以上あることが免許証及びパスポート等で確認できること。
◆申請先
日本での住所地の都道府県の運転免許試験場に申請
(必ず本人が申請します。代理での申請は認められません。)
◆必要書類
- 申請書(一定の病気等に関する「質問票」を含む。
- 写真(縦3cm×横2.4cm)2枚
- 本籍(国籍)が記載された住民票1通を提出(コピー不可)
※マイナンバー(個人番号)が記載されていないもの - 有効な外国免許証
※外国免許証に交付日の記載がない、又は外国免許の更新等により交付日から3か月以上の滞在が確認できない場合は、旧外国免許証又は外国免許証の経歴証明書等の確認資料(要翻訳)が必要です。 - 外国免許証の翻訳文(大使館、領事館の領事又はJAFで翻訳したもの等)
- 外国免許取得後、当該外国等に通算して3か月以上滞在していたことが確認できるもの(パスポート、法務省発行の出入(帰)国記録等)
- 通訳人(日本語が話せない方のみ)
- 眼鏡等
※適性試験(視力検査)がありますので、必要な方はご準備ください。 - 手数料(普通自動車1種の場合、受験手数料2,550円、交付手数料2,050円)
- その他(該当する場合のみ)
- 失効した日本の免許証
- 失効した外国免許証
- 外国の国際免許証
- 失効したパスポート
(参考・一部引用)
外免切替の手続(福岡県警察ホームページ)
https://www.police.pref.fukuoka.jp/kotsu/unshi/013.html
2.ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証について
ジュネーブ条約締約国が発行し、ジュネーブ条約に定める様式に合致した国際運転免許証を持っている場合は、日本国内において自動車等を運転することができます。
◆要件
- ジュネーブ条約締約国の正当な権限を有する発給機関が発給した国際運転免許証であること。
- ジュネーブ条約締約国が発行した国際運転免許証であっても、ジュネーブ条約以外の他の条約に基づく様式(例:ウィーン様式)により発行された国際運転免許証では、日本国内は運転できません。
- 都道府県公安委員会が発給した国際免許証では、日本国内は運転できません。
- 国際運転免許証の発給から1年以内であり、かつ日本に上陸した日から1年以内であること
※ 注意 道路交通法107条の2に規定するいわゆる「3か月ルール」に抵触していないこと
住民基本台帳に記録されている方(中長期滞在の外国人)が、出国の確認又は再入国の許可を受けて日本を出国し、3か月以上の滞在中に新たな国際運転免許証を取得した後、再び日本に入国した場合は、日本に入国した日が日本に上陸した日の起算日になります。
日本を出国した期間が3か月未満で再び上陸した場合は、当該上陸(帰国)の日は運転可能期間の起算日になりません。
◆有効期間
日本に上陸した日から1年間又は当該免許証の有効期間のいずれか短い期間
3.エストニア、スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾で発給された運転免許証をお持ちの方が、次の①~要件を満たしている場合、これらの国(地域)の運転免許証で日本国内を運転することができます。
◆要件
- 政令で定める者が作成した免許証の日本語翻訳文を添付していること
日本語の翻訳文を作成する者として政令で定める者は以下のとおりです。
- 外国等の運転免許証の発給機関又はその国の在日大使館・領事館等
- 一般社団法人日本自動車連盟(JAF)
- 台湾の免許証に関しては、台湾日本関係協会
- ドイツの免許証に関しては、ドイツ自動車連盟
- 国際運転免許証の発給から1年以内であり、かつ日本に上陸した日から1年以内であること
※ 注意 道路交通法107条の2に規定するいわゆる「3か月ルール」に抵触していないこと
住民基本台帳に記録されている方(中長期滞在の外国人)が、出国の確認又は再入国の許可を受けて日本を出国し、3か月以上の滞在中に新たな国際運転免許証を取得した後、再び日本に入国した場合は、日本に入国した日が日本に上陸した日の起算日になります。
日本を出国した期間が3か月未満で再び上陸した場合は、当該上陸(帰国)の日は運転可能期間の起算日になりません。
◆有効期間
日本に上陸した日から1年間又は当該免許証の有効期間のいずれか短い期間
4.日米地位協定に基づく運転免許証について
日米地位協定第10条1項 日本国は、合衆国が合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族に対して発給した運転許可証若しくは運転免許証又は軍の運転許可証を、運転者試験又は手数料を課さないで、有効なものとして承認します。
※国際運転免許証について
国際運転免許証の発行は、条約に基づいてなされ、条約締結国間相互において有効となります。
道路交通に関する条約には、主としてジュネーブ条約とウィーン条約の2つがあり、その条約に基づいて交付される国際運転免許証には、ジュネーブ条約に基づいて交付されるものとウィーン条約に基づいて交付されるものの2種類があります。
日本は、ジュネーブ条約締約国ですので、日本において発行される国際運t根免許証はジュネーブ条約締結国において有効となりますが、ウィーン条約のみの締結国においては運転することができません。
例えば、スイスはジュネーブ条約に加盟しておらず、ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証の発行もありません。
またフランス、ベルギー、モナコは、ジュネーブ条約、ウィーン条約に加盟しているものの、ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証は発行しておらず、ウィーン条約に基づいて発行されています。
しかし、スイス、フランス、ベルギー、モナコは、当該国の国内運転免許証に、日本語の翻訳文を添付する等の要件を満たすことで、日本国内において運転することができます。
(参考・一部引用)
警視庁ホームページ(ジュネーブ条約締約国)(3か月ルール)
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/menkyo/menkyo/kokugai/kokugai04.html
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/menkyo/menkyo/kokugai/kokusaimenkyo.html